設計

 

エンドレスの線路配置

 一般的に鉄道模型のレイアウトでは、実物に換算すれば考えられないような狭いスペースにエンドレスという周回線路を配置します。 事例のNゲージレイアウトは1辺が約90cmの正方形なので、実物に換算して僅か150メートル弱四方の面積です。


 線路を敷いてあるスペースは90cm×60cmなので、広い空き地が生じます。これにより台枠ギリギリではなくて、線路の手前側に風景を作ることができます。


 台枠に対して斜めに配置することにより、直線を長くすることができます。


 台枠ギリギリまで線路を敷くことにより、一周の距離が長くなり、列車が元の地点にすぐに戻ってしまうことを緩和します。


 以上3つの例を示しましたが、どれが良いというわけではありません。ただ、すべてを取り入れることは不可能なので、好みにより取捨選択することになります。さらに部分的に異なる半径のカーブにすると、変化が生まれます。



単線か?複線か?

レイアウトを複線にするメリットは以下の通りです。

  • すれ違いや追い抜きなどの運転を楽しむことができる。
  • 都会や幹線らしい風景になる。

一方デメリットとしては次の3点が挙げられます。

  • 2つの列車が走行することにより目まぐるしくなる。
  • 風景を再現するスペースが減る。
  • 線路を清掃する手間が増える。

短い直線より緩いカーブ

 通常は直線にするところを緩いカーブにしています。これにより前後のカーブが目立たなくなります。


 長い直線区間を走行するシーンは魅力的ですが、小スペースのレイアウトでは短い直線と急なカーブの組み合わせになってしまうので、とても窮屈です。



 駅は広いスペースが必要です。駅本屋などの建物や駅前広場などがありますが、最も頭を悩ませるのがプラットホームです。


 このレイアウトのプラットホームの長さは20m級4両分です。 201系が写っています。中央線のつもりなので、実物通りの10両編成とは言わないまでも、模型では8両か、せめて6両程度で走行させたいところですが、当然、プラットホームから列車がはみ出してしまいます。しかし上から見ないで目線を下げればどうでしょうか。
 駅前広場の両側にあるビルによりプラットホームの両端が隠れ、列車も一部しか見えないので気にならなくなります。

 次はローカル駅の場合です。
 プラットホームの長さはさらに短くなっています。都会のビルのような大きな建物はありませんが、待合室とか樹木などにより、プラットホームの端まで見通すことができません。
 つまり、このレイアウトでも低いところから眺めれば、プラットホームが短くても平気なわけです。